【持病と共に生きる】産後うつ病(2)|産後うつ病を克服する方法

 

さて今回は、産後うつ病を克服するための記事を書きたいと思います。

前回は、主に「産後うつ病」とはどういうものかを説明しました。ここでまず明確にしておきたいのが、通常のうつ病と違って、「産後うつ病」は克服することができるということです。基本的に産後うつ病ホルモンのバランスが崩れること、そしてその他の ストレスが引き金になって起こるものです。ですから、慢性のうつ病とはちょっと違ってくるのです。

ずっと曇り空で心が晴れない日々:私が発病した時

初めのうちは、ベイビー・ブルーという、気分が揺れ動く時期があります。特に出産後に2、3日はいきなり泣いてみたり、気分が沈んだりすることがありました。通常ではこれは1週間前後でなくなるはずなんですが、私の場合はいつまでたっても無くなりませんでした。そして、幼少期の辛い思い出ばかりが思い出されてしまうと言うことが続きました。

次に、現れたのが体重の減少です。私は身長155センチで通常では47キロ前後ですが、出産後半年で35キロまで落ちました。食べても全然、太らないのです・・・どんどん、痩せていくのです。実際、授乳をしていると妊娠中に太った部分がすべて母乳に行ってしまうので、体重が落ちるということもありますが、私の場合はそれを上回る酷さでした。

そして眠りの浅さと、倦怠感がずっと続き、最終的には夜、何度も起きるという状況になり、慢性的な不眠症に悩まされるようになりました。一般的な鬱の症状においても、この睡眠障害がまず第一の症状として挙げられます。

そして、発病は本当にあっけなく起きました。

長男がちょうど1歳の誕生日を迎えた数日後のことです。おむつを替えていたのですが、なぜかこの日は息子のやつがオムツを付けるのを嫌がったんです。そしたら、私の中の何かが「ブチッ」と切れたんです。本当に、音が聞こえたように思うくらいに「ブチッ」と・・・・。気がついたら、叫び散らし、体が震え、とにかく、何が何だかわからないパニック状態になっていたんです。次に、恐怖が襲ってきて、どうしていいか分からず、泣きながら義理の妹(主人の妹)の所に電話していました。それが、朝の8時のことでした。

今思うとびっくりするくらい、妹はたったの20分で車を飛ばしてやって来てくれました。普通でも車に乗ってから、20分かかるのに、寝ていた彼女はどうやって来たんだろうか・・・と思うくらいに俊速でした。それから、彼女はすぐに旦那の仕事場に電話し、帰ってくるように「命令」してくれました。私はその間、ずっと、泣きっぱなし・・・。とにかく、体の震えが止まらないし、正常な会話も出来ない状況でした。

旦那が帰って来て、彼女と交代すると同時に義理のパパとママも到着し、私は救急病院に連れて行かれたんです。そこで、まず、緊急の精神科の医師と面接、すぐに「産後うつ病:Postnatal Depression」と診断されましたが、できればGPの診断を仰ぐべきだということで、強い精神安定剤をもらい、すぐにでも受診するようにと家に帰されました。

その後、旦那は仕事先に事情を説明し、あっという間に仕事をやめてしまいました。まあ、私はもう事実上、何の役にも立たない状態で、震えと嗚咽で話もできない状況でしたから、あれで仕事に行くというのは・・・・まずできないな・・・・と思いますけど。

そして、GPの指導のもと、抗うつ剤の投与が始まりました。

 

「産後うつ病」の治療法

「産後うつ病」の治療法には下記のものがあります:

  1. 抗うつ薬などの投薬
  2. カウンセリング
  3. 心理療法
  4. グループ治療
  5. 家族や友人からの支援

以上の事が重要になりますが・・・・

抗うつ剤は脳内のケミカルバランスを調整する

まずは抗うつ剤の投与が1番ではないかと思います。日本で認可されている薬がどのようなものなのかわかりませんが、オーストラリアでは新しい薬ができていて、一般的に多く使われています。基本的に、それらの抗うつ剤は脳内のケミカルバランスに働きかけ抑うつ状態にするというものです。しかしながら、最低でも1年間は飲み続けることになると思います。

根本的な問題解決

「産後うつ病」は、様々な条件が重なって起こる場合が多いので、その原因になっているものを解決することが最も大切だと私は思います。

例えば私の場合では、幼少期のトラウマ、母親との確執などがありました。精神科医のとカウンセリングも受けましたが、やはり、抗うつ剤の効き目がないうちはなかなか、心の中までは入ってきませんでした。しかし、抗うつ剤が効き出してくると自然と余裕が出てくるので、その頃からが本格的なカウンセリングを始める時期だと思います。

人それぞれ、育ってきた環境もそして感情さえも十人十色であるからこそ、マニアルでは解決できないのがこれらの精神疾患です。まずは、自分の心と向き合ってみてください。そして本当に心の底にある、根本的な問題を解決しようとすることがこの病気を克服する第一歩だと思います。

完璧な人間はいない

そして、決して周りと比べないでください。あなたはあなたであって、近所のお母さんやママ友ではないのですから、完璧に物事をこなす必要はありません。他人が出来ても、あなたに出来ないことがあって当然なんです。人それぞれ違いますから、感じ方だって全く違うんです。ですから、物事を完璧にこなすことはやめましょう。

パートナーとしっかりと話し合う

「産後うつ病」は、周りのサポートが必要不可欠といってもいいくらいで、出来るだけ周りに理解してもらい、助けてもらうことが大切になって来ます。自分だけの力では、もうどうにもこうにもできな状態だということです。ですから、旦那さんとよく話し合って、理解をしてもらい、協力してもらうようにしましょう。また、カウンセリングも大切になって来ますが、これもパートナーと一緒に行ってもらったほうが良いと思います。夫婦間の問題があるのでしたら、それも含めてきちんと話し合いましょう。

幼少期のトラウマが現れる

あなたがもしも、幼少期にトラウマを抱えている場合、母親になったと同時に自分の幼少期の思い出が蘇って来ることがあるかもしれません。

私の幼少期の例をとってみますが、生後6ヶ月で血液型不適合のため死にそうになっていたそうで、実の母親はそんな私を持て余し、保育士の資格と医師の資格のあるご夫婦のところに預けられました。7歳になるまでは、そのご夫婦を「お父さん、お母さん」と呼び、本当に可愛がってもらったものです。そして、そのご夫婦が私を養子にしようとした途端に、私の母は私を呼び戻したんですが、仕事柄(複数のパブや飲食店を経営していたやり手の経営者)、ほとんど家にいることがなかったような家庭で育っています。

そんな、幼少時が子供を産んだことで蘇り、「こんなに可愛い子供を手放すなんて・・・それも死にそうになっている子供を・・・」それだけではなく、他にもたくさんあったんですが・・・・ソシオパスな母親なので、自分のことしか考えられない人と言えばいいのでしょうか・・・・。まあ、それは置いといて・・・。

とにかく、私が言いたいのは、あなたの人生はあなたが作っていくものだということです。当時、よくしてくれていたGPが言っていた事は、「あなた、母親のことを乗り越えなければ、いつまでたっても良くならないし、囚われの身になっているのよ。なんのためにオーストラリアに逃げてきたの?」って言われたんですねぇ。まさに、その通りで、私には、私だけの家族がいて、あの母親がどんなことを企もうとも、壊すことができないものである!それがわかった時点から、曇っていた空が晴れてきたような気がしたんです。

海外で発症する場合もある

私のように、海外で出産して誰にも頼れないという状況から、この「産後うつ病」を発症する場合もあると思います。人にも寄ると思いますが、海外移住するというのはものすごくストレスが溜まるもので、本人が気がついていなくても、無意識のうちに溜まっていることもあります。昔、精神科の先生から聞いた話では、海外に永住した人で、永住歴が5年未満である人は、うつ病になる確率が高く、約10年でやっと自分の生まれた国と同じような感情を持つことができるそうです。

ですから、私が発症した当時、私はまだ1年にも満たない状態で、肉親もいないし、友人もいませんでした。全くの孤独という状態だったのです。ですから、精神科の先生も「まあね、産後うつ病になるべくしてなったって感じかね、君の場合は」と言ってました。ええ・・・・全ての条件が揃っちまったっていうことですからね。

難産も引き金になる

最近の調査では、難産もこの「産後うつ病」の引き金になるという調査が出ました。これは、一昨年だったかなぁ・・・そんな記事がオーストラリアのニュースで取り上げられました。これは、前から言われていたことで、特に自然分娩から子供が出なくて緊急の帝王切開の母親に多いとか。ちなみに私は3日かかりました。頭がデカくて、降りてくるときにきちんと回らずに引っかかってたんです。そのおかげで陣痛もあっち、こっち。そして、病院は公立だったので・・・・なぜか、色々と後回しにされて・・・。最終的には、医者が3人、看護師が4人という大所帯でてんやわんやの状態で、吸引にて出産。あそこもバッチリ切られるし、痔にはなるし、もう・・・散々。

ちなみに、これを教訓に次男は初めから帝王切開で、産婦人科はプライベートのプロ中の、プロを医者の友達から紹介してもらいました。ええ、保険は効きませんでしたけどね、命には代えられませんからね!その当時は、ベイビーボーナスがあって、9千ドルかな、もらえたんですよ。それが、丸々消えました・・・・ですから、プラマイゼロということです。

まとめ

まずは、ホルモンバランスと脳内のケミカルバランスを元にもどすことから始めましょう。そして、ストレスの原因になっていることを解決すること。それから、きちんと眠れるようになることなど、最低限でもこれらのことができるようになれば、「産後うつ病」はよくなります。しかし、問題が解決しなければ、ずるずると続くこともあります・・・私の友人の中にも、ずっと薬を飲んでいる人もいますし・・・・。

人それぞれ、解決の仕方は違うと思いますが、諦めてはいけないということです。そして、可愛い子供のために良くなろうと思ってみてください。そして、できれば自分の時間を少しでも持つようにしましょう・・・・趣味を持つでもよし、自分の時間を持つということは、とっても大事なことです。