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【海外移住】欧米の個人主義をきちんと理解していないと誤解を招く?!

海外生活に憧れている方、結構いらっしゃると思うんですが、基本的にもう分かりきっていますけど、日本の文化とは全く持って逆の考え方、文化背景を持っています。ですから、『人間みな兄弟』なんて古臭い感じで思っていて、なんとかなる(まあ、海外生活では一番大切なことなんですけどね)と思っていると大間違いなことが多々あります。

実は、先日、ちらっと見た『欧米の個人主義』についての記事があって、おいおい、それはちょっと違うよって思いましたので、今回は『個人主義』について。その記事では、『日本はだんだんと欧米化してきて、個人主義も多くなって、自分さえ良ければいいという感覚が増えてきた』なんていう感じのことが書いてあった。それは、ちょっと違うんですよねぇ・・・・。

それというのも、私は学士号の時に3年間、この日本と欧米の違いについて自力でリサーチし、修士号の時にこの個人主義と全体主義の違いによる美的感覚の表現をリサーチしてきました。ですから、様々な文献も読んできましたけど、やっぱり、現代日本において精神的にも、倫理的にもバランスを欠いてきてるような気がするのは、日本が本当の意味での欧米化しつつあるところに、いろいろな『無理』がきているんじゃないかと思うんです。

そこで、とりあえず18年間、オーストラリアで日本人の友人ほとんどなし、日本人社会とは絶対に関わり合わないと言う経験から、本当の『個人主義』について書いてみようと思います。

日本の全体主義とは?

日本は、欧米の感覚とは対照的な、全体主義とか言われていますが、まあ、これは島国で、単一民族であるがゆえの文化的、地理的、民族的な見解で当然ながら、こういった全体主義:コミュニティーに対して、和を尊重した考え方を長い間してきました。全体という主観、倫理、または文化的な規律をまずは重視して、個人の利益よりも社会、またはコミュニティーをまず尊重することが『全体主義』となるわけです。

まあ、そのいい例が江戸時代は何か犯罪が起これば、その家族、雇い主、またはその地域の長が『監督不行き届き』で処罰されていました。これは、その人に関わる人達に全体責任を負わせることで、それぞれが『見張り役』とか『お目付役』となって、未然に犯罪を防ぐと言う社会体系になっていわけです。まあ、合理的と言えばそうなんですが、全く関係の無い人まで巻き添えになるということもあったでしょうから、今まで以上に他人があれこれと干渉していたでしょう。

まあ、事実、今でも会社とか学校、またはママ友達の中でもしっかりと色々と目ざとく見ていて、その人が流す『噂話』なんてのは、この昔々の社会体系がいまだに日本人のDNAに組み込まれているとしか考えられないようことも未だにあると、私は思うんですが。

欧米が個人主義にならざるおえなかった理由

しかし、これは同じ文化背景、島国、そして多国籍の共存を否定して日本人という単一民族思考を推進する価値観だからできたことであって、大きな大陸にある入り混じった民族、文化的な思想では不可能なやり方です。習慣や考え方は宗教によっても違いますし、また、肌の色、様々なことがそれぞれ個人で違う訳ですから、コミュニティーでうまくやろうとするならば、これぞれ個人を尊重し、理解し、ある意味では『干渉しない』という方法しかない訳です。

例えば、日本の田舎に外国人、それも黒人が引っ越してきたとします。さて、近所の人はどう反応するでしょうか?

まず、ジロジロと見るでしょうし、コソコソと噂をするでしょう。まして、この人の奥さんが日本人だったらどうでしょう?日本人同士のカップルのようにもてなしてくれるでしょうか?

私は、以前、アフリカ系アメリカ人の男性と3年間、日本で付き合っていたことがあります。でも、最後の方はジロジロと見られるのが嫌で、ほとんど外出をしなくなってしまいました。これ、横浜です。田舎じゃないんですよ。

それに、ウチの旦那は白人ですが、それでも日本でジロジロと見られていました。私が言いたいのは、別にジロジロ見る日本人が悪いということではなく、そう言う通常の背景が先進国である欧米とは違うということなんです。

ただ、欧米と言っても全くもって田舎に行くと同じようなことがありますから、欧米と言う断定的なもの言い方は良くないと反撃を食らうこともあるでしょうけど、ここでは一般的な欧米と言うことにしておいてくださいね。まあ、コスモポリタンと言われるような場所限定で。

ですが、もともと大陸でつながっている欧米では、移民や民族同士の融合、または国が変わったり、などなど民族の移動はしょっちゅうあった訳です。黒人を先祖とする民族や白人ばかりの民族、それぞれが入り混じっているわけですから、いちいち、髪の色や肌の色をどうこう言うよりも、まずはどうやってコミュニティーの均衡を保って行くのかが問題で、手っ取り早いのは『干渉しない』と言うことになるんじゃないかと私は思います。

そして、こう言った環境に違いが日本と欧米の考え方の違いの根底にあるんじゃないかと思う訳です。

日本の『個人主義』と欧米の『個人主義』

日本は高度成長時代を経て、今は少子化に向かっています。そこで、まあ、他の国もやっている移民を入れると言う人口増加政策に出ているんですけど、これにはかなり無理があると言うか・・・。心配なんですね。要するに日本はこう言った文化的な違いや民族の違いを受け入れると言うこと自体が歴史的にも欧米に比べて浅い。だから、人種差別だって起こるだろうし、それに伴う不当な雇用、または犯罪なども起こるかもしれない・・・。

それに今では、欧米式の核家族化が進んでいて、みんなが『個人主義』だとか『多様化の時代』なんてことを言い出している。でも、事実、こうやって個人を尊重していかなければいけない、日本人の全体主義を変えなくちゃいけない時期に来ていることは確かだと思うんです。いろんな意味で。

ただ、間違った形で認識して欲しくないのは、欧米の『個人主義』はけして『利己主義』ではないという事。ネットで調べると個人主義の意味に、この『利己主義』って書いてあるんですけど、日本語の個人主義というのは、まあ確かに利己的なニュアンスに取られますけど、欧米の『個人主義』とはちょっと違うんです。

自分勝手になんでもしていいというわけじゃない。それに伴って、自分自身で責任を負う、ということなんです。親であっても、一人の個人、子供であっても、一人の人間であり、個人として個性や感性、人格を尊重しよう、と言うことです。例えば、どう考えても無理だと思ったことでも、その子が本当にやりたいことであれば、きちんと話を聞いた上でやらせてやると言うこと。勝手になんでもやっていいと言うことではないんです。

例えば、日本でフリーターなんて言う言葉が流行った時、お店に来たお客さんに職業を尋ねたら、フリーターだと答えたんです。で、じゃあ、ちゃんと独立してやってるんだと思ったら、実家。家賃や光熱費も入れない、食事も洗濯も親にやってもらってる・・・。それって、ただの居候で定職も持たない、どうしようもないやつじゃないかって事です。

欧米では、こう言うのはあんまり、いません。いないことはないですけどね、普通の親はここまで甘やかせないんですよ。18歳で成人になりますから、通常では友人と又借りして独立していくんですが、現在のシドニーでは家賃が高くて、大学卒業まで家にいる子供が増えているのが現実ですが・・・。それでも、掃除をしたり、洗濯をしたり、自分のことは自分でやるようにする、これが『個人』を尊重すると言うことなんです。ウチの息子(16歳)もこの前、自分で洗濯してました。

それに、家族の繋がりが強いですから、家族に何かがあったら、すぐに飛んでいきますし、それぞれがきちんと独立しているからこそ、助け合える余裕がある場合もある。これが、一般的な欧米式の個人主義です。

『個人主義だから、自分勝手になんでもして、干渉しないでくれ』、と言うようなことではなく、

『個人主義だから、自分のことは自分で責任を持つ』と言う感覚、わかりますかねぇ・・・・ここの違い。それに、結構、欧米の家族ってうるさいですよ。色々とアドバイスとか意見とか聞いてもいないのに言ってきたり、最終的には本人の意思に委ねてくれますけど、それまではああでもない、こうでもない、こうなったらどうするんだ?とか、ああした方がいい、とか、結構、うるさいところが多いような気がしますよ、18年間、オーストラリアに住んでるけど。。。

まとめ

日本語のこう言ったちょっと違ったニュアンスで欧米の『個人主義』を理解してもらいたくなかったので、記事にしましたが、私が言いたいのは、欧米の個人主義はそこの責任が伴っていると言うことなんです。日本の『個人主義』には、他人をないがしろにしてもいいような、無責任なニュアンスが含まれていて、誤解を招く。

こじんしゅぎ
個人主義
 
  1. 1.
    個人の意義・価値を強調し、個人の自由・独立を尊重する立場。
  2. 2.
    俗に、利己主義のこと。
     
りこしゅぎ
利己主義
 
  1. 自分の利益や快楽だけを考えて行動するやり方。自分勝手。エゴイズム。

ね、こんな風にネットに出てきたんですけど、個人主義の1.1.は当たってますけど、2.2.はちょっと違います。そして、下の利己主義、自分勝手、エゴイズム・・・。おいおい・・・欧米人はエゴイズムかい?なんだかなぁ・・・・。

まあ、とりあえずですね。海外で生活するって、厳しいですよ。日本以上に欧米人ってモラルにうるさいし、非常識的なことや自分勝手で相手や周りのことを思いやらない人間に対しては、ものすごい酷評をしますしね。日本でいう、『個人主義』とは全く違うニュアンスで、思っている以上に周りを気遣い、それぞれの個人を尊重しています。だから、上っ面だけで『個人主義』を掲げている方、きちんと責任は取ってくださいね、それから親や兄弟(普通のいい人たちね)にはきちんと家族としての責任も果たしてくださいね、それがあなた個人がきちんと評価されることになる、大人として、個人としての責任なんですから・・・・。

 

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Sakura
2000年からオーストラリア在住。シドニー某大学の修士課程卒業。『海外在住引きこもり主婦』のアーティスト兼ブロガー。専門は銅版画ですが、油絵もやります。海外生活事情や文化などを中心に書いてます。
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