バリ島といえば、常夏の楽園、神々の島、美しい海辺とジャングル。そして、バリヒンズー教に根ざしたミステリアスな文化。その魅力に惹かれて世界各国から多くの人が訪れています。昨今はオーバーツーリズムが問題視されていますが、我が家はそんな中、2024年7月に次男を某インターナショナルスクールに入学させ、長期移住をスタート。学校からは1時間ほどかかる場所ですが、どうしてもウブドが気に入ってしまい、プライベートプール付きのヴィラを借りることに。ホテルには大きなプールもあり、家族経営のオーナーさんたちもめっちゃ親切で家族のように接してくれます。
滞在が長くなるにつれて、オーナーさんやマッサージ師のネーサン、食事を作ってくれた隣のヨーマン(名前)など、現地の人たちから様々なバリの話を聞くようになり、自然と噂話に参加するのも私の楽しみのひとつになって・・・・笑。
う〜ん、バリ島には多彩な魅力があり、特に空気が“濃い”。わかる人にはわかるけれど、わからない人にはちょっと伝わりにくいかもしれないけど、ただ、とにかくその場の空気感がとても強烈で、夜になるとその濃さは一層増します。個人的には、京都の夜の雰囲気に似ているような気がします(あくまで空気の質の話で、その他は全く異なりますが)。
この濃い空気感の秘密。それはバリ島に古くから根付く習慣や宗教的な文化背景から来ているのです。今回はそんな、ある意味“バリ島の禁断の闇”とも言える話をしてみたいと思います。
インドネシアの黒魔術について
インドネシア、バリ島以外でも黒魔術(Black magic)は長い歴史があり、人々の生活とも密着したもの。知ってる人は知ってるけど、公然の秘密なんです。まあ、日本でも呪詛とかあるでしょ?実は今でもやってる人は結構いるんですよ、公で宣伝してる人はいませんが。ほら、京都の貴船神社の山奥でカーン、カーンと五寸釘を藁人形に打ち付ける人もまだいるしね。それ以外でも調べるといっぱい出てくる。また、アフリカの黒魔術や呪詛だって同様です。
しかし、そんな中でインドネシアでは、黒魔術(サンテ)に関する法的規制が長年議論されてきましたが、2023年に施行された新刑法典(Law No. 1 of 2023)において、初めて正式に黒魔術を犯罪行為として規定したんですね。これは当然、バリ島でだって通用する新しい刑法です。
黒魔術禁止法改正の背景と内容
新刑法典第252条では、以下の行為を禁じています:
- 自らが魔術の能力を有すると主張し、その能力を他者に提供すること。
- 身体的・精神的苦痛、疾病、または死を引き起こす可能性のある魔術的行為を行うこと。
これらの行為に対しては、最長1年6ヶ月の懲役または最大200百万ルピアの罰金が科される可能性あるとのこと。
社会的背景と課題
インドネシアでは、特にジャワ島東部などで黒魔術に対する信仰が根強く、過去には「サンテ」に関連する暴力事件やリンチが発生しています。例えば、1998年の東ジャワの「忍者騒動」では、黒魔術師と疑われた人物が多数殺害される事件が発生。(en.wikipedia.org)
しかし、魔術の存在を科学的に証明することは困難で、法的にどのように立証するかが大きな課題となっています。そのため、今回の法改正では、魔術の能力を自ら主張すること自体を犯罪とすることで、証明の難しさを回避しようという目的ですね。
黒魔術禁止法施行後の現在は?
この新刑法典は、2023年に施行されましたが、実際に黒魔術に関する事件で適用されるケースはまだ少ないと考えていて、また、法改正に対する批判もあり、特に人権団体や宗教的な立場からは、信仰の自由や表現の自由を侵害する可能性があるとしてこの方に対する懸念の意見も上がっているとか。
実際にこのように法的に規制しようとしても、ちょっと難しいでしょうね。だって、何百年、いや、1000年以上も人々の生活に密着してきた習慣ともいうべきこの黒魔術。それに見つからないように、わからないように呪詛するのが基本でしょ?わかちゃったら意味ないし、反対に自分に返ってくるって言うのもある。確かにこういうので迷惑被る人もわんさかいるのも事実だから、どうにかしたいのはわかる。でもねぇ・・・・。
まあ、これは置いておいて、私が耳にしたお話をご紹介するんですよ、今回の記事は。
顔が腫れる呪詛の話
私のマッサージ師のヨーマン(名前)。彼女は多分、私よりもちょっと若いはず。二人の子持ちで二人ともティーンエイジャーで、彼らの態度の悪さで「どこの国も同じよね」って笑うような仲で、とにかく、明るい!全てにおいて、ポジティブ。
ある日、肩が凝ったので予約しようとしてWhatsAppで連絡したら、「歯が痛いから、私の友人を紹介する」との事。あらま、と思って彼女の友人が施術。様子を聞いたら、「顔が腫れ上がって、泣いていた」と笑ってた(笑)。相変わらず、とりあえず、笑っておこうという精神、好きですわ(笑)。そして、無事に友人のマッサージが良かったよという報告をして、「歯医者に行け!」と忠告したら、そうするとの答え。
で、また1週間ちょっとして、予約しようと思ったら、「まだ痛いよ〜!」との返事。えええ?って。「でもお金がないから、今回は私がマッサージするからから何時?」って(笑)。そして、会ったらびっくりするほど腫れている。そして、いつもの元気はどこへやら、あんなに凹んでいる彼女を初めてみたわ。かわいそうに・・・・。症状を聞くと、彼女はちゃんと歯医者に行って、鎮痛剤と抗生物質をもらって飲んだけども、全然ダメだから、明日、ヒーラーのところに行くと。
あああ、そっちになるか・・・と。そう、バリ島ではまるで沖縄のように医者ではダメな時にユタのところに行く習慣があるように、バリ島にもしっかりとあります。そして、このヒーラーはいろんなものを見たり、直したりします。実は私も行ったことがあるんだけどね、しっかりと直してくれた・・・・びっくりよ!まあ、その話はまた違う記事で紹介しますが。
さて、このヒーラーとのやりとりがすごかった・・・。
また約1週間後、ヨーマンに連絡したら、すっかり回復した!!と、ご機嫌の様子。予約時間よりもちょっと早くに到着してくれて、足取りも軽い(笑)。何よりも顔が元に戻っていた。そして、どうだったかと聞いたら、これがまた・・・・嘘っ?!って言うくらい面白かった(笑)。
顔が腫れた原因とは?
さて、ヨーマンは再度歯医者に行き、どうもおかしい。抗生物質も効かないし、痛み止めだって全く意味がないことを伝えると、歯医者が「これはもう私の手には負えないから、ヒーラーのところに行って来なさい」と言われたそうで、早速自身の専属のヒーラーに連絡。
そこでそのヒーラーからこう言われたそうです。
「コーヒー飲んだでしょ?それだよ」
事の発端は歯が痛くなった数日前、ご近所で葬式があった。まあ、バリ島って言うのは地域性が強くて、冠婚葬祭の時にはご近所はもちろん、そのお寺に属する組合(バンジャール)が全部取り仕切る決まりになっている。(詳しいことはこの下の記事に書いてあるから、読んでね)

彼女もその時にバンジャールの当番だったから、せっせと世話を焼いていた。一応、儀式も終わって、ひと段落ついた時にそこの家(当然、ご近所)の妻さんが来て、「色々とありがとう。ゆっくりしてね。はい、これコーヒー」と一服してくれとコーヒーを入れてくれたそう。普段からなんだかんだで話をしてた、ある意味では仲良しの友人だったので、ありがとうと言って縁側に座ってコーヒーを飲んだ。
ヒーラー曰く、このコーヒーに呪いの毒が入っていたと言う・・・・。
「ええええ!?それ、なんでわかったの?!」って私が聞くと、彼女は「私のヒーラーはね、なんでも分かるんだよ。見えるの!」って、大阪のおばちゃんのように胸を張って言ってくれた。。。。(笑)
そして、あれやこれやと調合した特別な解毒剤を飲んで、次の日にはすっかり痛みがなくなり、三日もすると腫れが引いたという。。。。
すごくない?!
でも、その後、そのご近所さんとの付き合いはどうなったのかと聞くと、「ご近所だからね、しょうがないよ。普通に付き合ってるよ」との事。「いや〜、許せなくない?でもさ、確固たる証拠があるわけではないし、そのヒーラーの話だけだからね。ここがまた黒魔術の怖いところだよねぇ。。。。」とヨーマンとうん、うん、と頷きながら同意した。
バリ島ヒーラーの凄さとは?
今回のこのヒーラー・・・。いや、私もやってもらったことあるんだけど、肩が痛くてね。ずっと半年以上ダメだったのよ、あれは絶対に50肩だと思うんだ。原因は、ジュエリーコースで張り切り過ぎて、シルバーの板をほっそいノコギリで’切ったから・・・。結局、ジュエリーメイキングは向いてないからそれでやめたんだけど。で、医者に行ったり、整体のようなPhysiologistに行ってリハビリっぽい運動もやりました。でも、いつになっても治らないわけですよ。
そこでうちのビラとは別のバリ島の知り合いに頼んで紹介してもらったんだけど、これがまた、すけべな男で。思い出すだけで腹立つんだけど・・・。まあ、とにかく凄い力があるんだけど、どうも私とは合わない。色目使ってくるし、どうもヘビというか爬虫類っぽい。実は、階級もすごい上の人で普通の人は喋る言葉も違うらしいから、態度もデカい。気持ち悪いから、2度と行かないけど、私の肩を一発で治してくれたのは事実。
真っ裸にされて、肩を思いっきり上に引っ張られ、色々な方向に引っ張り、腕をあっちこっち振り回され、1週間後に来いって言われたんだけど、キモかったから行かなくても治ってしまった。半年も長引いて、実際に私の肩はこのままなんだろうか・・・と思っていたから、あの真っ裸にされたけど、あれはあれでしょうがないかと諦めもつく・・・というか、そう思うことにしたんですけどね。
さて、ヒーラー。いろんなヒーラーがいて、将来の助言をする人、いろんなものが見える人、とにかく、その地域に一人は必ずいて、これもまた代々がヒーラーだったりするそうです。
そして、マッサージ師のヨーマンのヒーラーも凄いらしい。
もう一つ、このヨーマンの話ね。これはもっとやばい。。。。いや、顔が腫れたのもやばいけど。
犯人はアイツらだ
ヨーマンがマッサージに来て、またもや世間話と近況報告。なぜか、彼女は私に近況を教えてくれる(笑)。この日の報告は、彼女の家が火事になったと言う話。「はぁ!?今度は火事!?」
何が起きたかと言うと、家族揃って彼女の実家に遊びに行っていた時のこと。ご近所さんから連絡があって、家の裏が燃えている!早く帰ってきて!と言うメッセージ。
えええええ!?とびっくりして、夫さんと一緒に帰宅すると、ご近所さんのおかげで既に鎮火して、被害はそんなになかったらしいです。しかし、この後の片付けやら、厄払いのセレモニーなどをしなければいけないので、その出費のことで頭が痛かったらしい。そして、ご近所さんといろいろチェックしたんだけども、どう考えても放火に違いないと言う話。
私も、「ええええ!?誰よ!!??」って大きな声で聞いちゃった。
しかし、彼女は全く見当がつかないので、彼女はまたヒーラーのところにその火事現場の写真を送り、何が見えるかと聞いてみたそうです。そしたら、そのヒーラーは「凄い背の高い男と、ものすごく背の小さい女の夫婦が見える」との事。
私も、「で??!!誰?わかる?」
そんな条件にあったカップルは1組しかおらず、それも彼女の裏に住んでいるという。実はこのカップルはちょっと変なところがって、日ごろからあまり仲が良くなくて、物置の場所のことで先日もちょっと口論になったそうです。だから心当たりがあると言えばある。
うわ〜〜〜!!凄くない?!
当然ながら、証拠なんかあるわけがないので、あんたやったでしょうとも言えず、仕方なく修理し、セレモニーもやり、無駄な出費で悲しくなっただけで終わったらしいです。そしてまた今回も何事もなかったようにご近所付き合いをしなければいけないと、肩を落として帰って行きました・・・・。
そう、これがバリ島、バリ人の真実です。
バリ島で教えられた“嫉妬の呪い”とごはんの恐怖

怖くない?っていうかさ、ヨーマンとケデック(うちのビラのオーナーで、この二人は親戚です)と三人でベラベラ喋ってたんだけど、絶対にバリ人の家に行っても何か出されても飲んだり、食べたりしちゃダメだって言う。実際、バリ島ではあまり他人の家庭に行ってご飯を食べると言う習慣はないんです。基本的に家に招待されると言うこともあまりないし、神聖な神様を祀っている場所でもあるし、食事は家族で食べると言うのが基本らしい。
でもさ、これって・・・・呪詛の毒も盛られる可能性もあるからなんだよね。
実際にバリ人の嫉妬って半端ないんだよ。日本人も真っ青。って言うかね、恋愛で上手く行ってる人、金儲けがうまく行ってる人、容貌がいい人。ありとあらゆることで嫉妬するらしい。そして、呪詛だったり毒盛ったりする。。。理由が分からない体調の悪さとか、病院でもダメだったする時は、黒魔術を疑えというわけ。
で、ヨーマンとケデックに「でもさ、バリ人ってカルマの教えがあるじゃん。自分に返ってくるじゃん」って言ったら、「当然、そんな人は信じてるわけないでしょ!」って言われた。そりゃ、そうだ。
しかし、知れば知るほどこの島の人って、日本人によく似てるよ。信仰深いのはダントツでバリ人だけども、嫉妬深さはもうほとんど同じだろうね。あああ、怖い。あの優しい笑顔の下にはどんな感情を隠してるんだろう・・・とか思うとさ、引いてくる。。。
だから、あの二人から「HAZUKIは外国人だし、当然私たちよりもお金持ってるから、嫉妬される確率高いから、絶対に他人の家行ってご飯食べたり、誰かからもらって飲んだりしちゃダメだよ!!」ってめっちゃ、忠告された。あの二人は「どうせ、次の人生でロクでもない人間に生まれてくるんだよ!カルマ、カルマ!!」って言ってる人らだし、自分たちの努力で頑張ってると言うタイプの人達だからお付き合いだってちゃんと出来る。だからね、多分、この明るさで運を掴んで、ヴィラ経営成功してるし、マッサージ師としても繁盛している二人なんだと思う。そして、その明るさや成功から嫉妬を呼ぶんだろうなと思ったんですけどね(二人ともぽっちゃりしてて、バリ島の典型的なおばちゃんらで、容姿で嫉妬ってのはあり得ない)。まあ、私も日本で散々、訳のわからない女の嫉妬にたくさん苦しみましたから、よく分かる。
まあ、とにかく。バリ島に住む予定の人とか、バリ島の闇を知るにはいい記事になったんじゃないかと思うのですが、楽しんでいただけたでしょうか?怖いでしょ〜、皆さんも気をつけたほうがいいですよぉ。
