いつまでも英語を話せないオースラリア人たち

 

オーストラリア在住、18年目。いや〜、長いです。30歳まで日本にいましたが、もうその半分以上過ごしていることになります。けれどもここ、オーストラリアには20年も、30年、40年いても英語きちんと話せないオーストラリア人というのがいるんですね。では、そういう方々は、どういう人たちなんでしょう。

もともとのオーストラリアの移民制度

こういう方々は、元々が移民や難民で移住してきた人たちです。移民でも2世や3世(親が移民、祖父や祖母が移民)の人たちはきちんとオーストラリアで教育を受けていますから、話せますが移民したばかりの人たちはあまり英語が話せません。最近では、白人至上主義の政府によって市民権を取る場合には、英語が必須という条件を強くしている(引っかかって少しでも白人以外の外国人を移民させたくない)ようですが、昔は、そんなテストもなかったので、スルーが多かったのです。そして、知人や友人を頼りに住居を探していきます。ですから、オーストラリアのあちこちに、イタリア人が多い地域、中国人が多い地域、ギリシャ人が多い地域、中東からの移民が多い地域などができあがります。特に、中国からの移民によって、チャイナタウンができ、シドニーのシティだけでなく、アッシュフィールドという地域にも小さなチャイナタウンができてます。美味しい、飲茶や中華料理がチャイナタウンよりも安く食べることができます。

同じ民族で固まる地域社会

同じ民族で固まってしまう、これはまあ、日本人でもワーホリでくると英語に自信がないからとりあえず、まず安心するために日本語が通じる場所に行って、情報収集をしますよね。これは、万国共通ですから、こうやってできたそれぞれの国のコミュニティの中にいればそれなりに不自由することなく暮らせるのです。

医者もいれば、税理士、マッサージ師、大工、ありとあらゆる職種の人たちが各国から移民していますから、無理に英語を話さなくてもいいわけです。まあ、ここ英語がいつまでたっても上手にならない、話せないという落とし穴があります。

 

最近では、特に中国からの移民が増えているようで、医者に行くと高齢の方が英語を話せる若い中国人の人と通訳してもらいながら来ている場面によく出くわします。中国系オースラリア人のスペシャリストが見つからなかったんだろうな・・・と思いながら見ていますが、日本人でもリタイアをオーストラリアでと思っている方はこういう感じなるのではないでしょうか。

オーストラリアは移民国家

本当に、びっくりするほど英語が話せないというオーストラリア人が多いです。特に、移民1世の人たち、それから難民としてきた人たちです。けれども、ここで議論が生じることが多いのですが、移民国家という概念です。

元々オーストラリアはアボリジニの国でした。そのところに、イギリスやヨーロッパからの移民が大挙して押し寄せてきたんです。そして、虐待、殺戮をして、ここは我々の土地だという・・・・。

今いるオーストラリア人の祖先は、ルーツはみんな100%移民なんですよ。それなのに大きな顔をして英語を話せと強要する、白人以外の移民に出て行けと言う。確かに、公用語は英語です、共通の言語です、けれど、私が言いたいのはこの国はもともと移民国家で、英語が話せないことも含めて移民させていた、移民国家であるということです。そして、そういう寛容な環境がオーストラリアのゆったりとした文化を形成させていたはずなんです。

 

しかし、現政権の白人至上主義(正確には、ジョン・ハワード時代から)によって、白人が偉い、英語を話せという。話せなくても当たり前だった頃なんて、すっかり忘れているんですよ。オーストラリアは白人文化国家ではないですよ、そして移民の人たちがいるからこそ、オーストラリアの独特な文化が創造されていくんです。人種差別を掲げる政治家が「オーストラリアの文化を侵害する」なんてお門違いなことをのたまっているのを聞くとお前の祖先も移民だろうが!!と怒り心頭に発するのです。もう一度、学校でオーストラリアの歴史を勉強してこいよ!って言いたくなる。

最後に言いますよ、誤解している人たちが多いと思うのですが、オーストラリアは移民国家ですからね、白人国家ではありません。中国人だろうと、ベトナム人だろうと、国籍をとったらオーストラリア人なんです!そして、英語が話せなくてもいいんです。英語が話せるからオーストラリア人ではないんです。白人だけがオーストラリア人と思ったら大間違いですから。