【エイズ基本知識】HIVとエイズの違いはどこにあるの?きちんと理解して、差別をなくそう

 

数年前、私たちの友人(元は旦那の方の友人ですが)がエイズで亡くなりました。HIVに感染してから10年目にエイズを発症して、最後は肺がんを併発して亡くなったんです。私は彼のことはあまり知らないのですが、旦那の方が長い付き合いだったようで、かなり落ち込んでいましたね・・・・。

しかし、この彼・・・薬を飲むのを嫌がっていたんですね・・・。多分、自分は大丈夫と思っていたのかもしれませんね・・・。ただ、みんな、いつかこうなるということは予期していたことだったので、心の準備というのはあったようです。

皆さんは、HIVとエイズの違いをご存知ですか?

どうやって感染するのか、

そしてその治療法は?

もしも、近しい友人や家族がHIVに感染したらどうしますか?

そして、あなたが感染したらどうしますか?

今日は、ちょっとまじめにエイズとHIVの基本知識を書いてみたいと思います。

HIVとエイズの違いはなに?

HIVとは?

HIVとは、Human Immunodeficiency Virus(ヒト免疫不全ウイルス)のことで、ヒトの体をさまざまな細菌、カビやウイルスなどの病原体から守る(このことを”免疫”といいます)のに大変重要な細胞である、Tリンパ球やマクロファージ(CD4陽性細胞)などに感染するウイルスです。HIVは大きく分けて、HIV1型とHIV2型があります。

エイズとは?

HIVがTリンパ球やマクロファージ(CD4陽性細胞)などに感染した結果、これらの細胞の中でHIVが増殖します。このため、免疫に大切なこれらの細胞が体の中から徐々に減っていき、普段は感染しない病原体にも感染しやすくなり、さまざまな病気を発症します。この病気の状態をエイズ(AIDS:Acquired Immuno-Deficiency Syndrome、後天性免疫不全症候群)と言います。代表的な23の疾患が決められており、これらを発症した時点でエイズと診断されます。

感染経路は?

HIVに感染すると、HIVは血液、精液、膣分泌液、母乳などに多く分泌されます。唾液、涙、尿などの体液では他のヒトに感染させるだけのウイルス量は分泌されていません。感染は、粘膜(腸管、膣、口腔内など)および血管に達するような皮膚の傷(針刺し事故等)からであり、傷のない皮膚からは感染しません。そのため、主な感染経路は「性的感染」、「血液感染」、「母子感染」となっています。

※ 性的感染
HIV感染は、性行為による感染が最も多いです。主として、女性は膣粘膜から、男性は性交によって生じる亀頭部分(粘膜)の細かい傷から、精液、膣分泌液に含まれるHIVが侵入することで感染します。また、男性同性間の性的接触では、腸管粘膜から精液中のHIVが侵入します。機械的な刺激の強い膣や口腔の粘膜は重層ですが、腸管粘膜は単層であることから傷つきやすいため、HIVが侵入しやすく、膣性交よりも感染リスクが高くなります。

※ 血液感染
輸血、注射器・注射針の共用による麻薬の回し打ち、医療現場による針刺し事故などから、感染者の血液が他のヒトの血管中に侵入することにより感染が成立します。麻薬や覚せい剤を注射器・注射針を共用して回し打ちをすることは、HIV感染のみならず、C型肝炎についても非常に感染率が高くなります。輸血については、現在、日本赤十字社においてすべての献血血液について非常に厳格なHIV検査を実施しているため、感染の危険性は極めて低いです(ただし、献血のHIV検査結果は献血者本人にはお伝えしていません)。医療現場による針刺し事故は主として医療従事者に起こりえますが、注射針の安全な取り扱い、適切な廃棄、また、万が一、HIV感染者の血液により暴露事故が起こってしまった場合には、2時間以内に抗HIV薬の予防内服を行うことによって、感染の危険性を低下させることができます。

※ 母子感染
母子感染は、出産時の産道感染、母乳哺育による感染、胎内感染があげられます。このため、母子感染を防止するためには、(1)妊娠初期のHIV検査実施による感染診断、(2)妊娠中の抗HIV療法、(3)陣痛発来前の選択的帝王切開術、(4)帝王切開時のAZT点滴投与、(5)出生児へのAZTシロップ予防投与、(6)出生児への人工乳哺育、などの適切な母子感染予防対策を実施することにより、現在では母子感染率を0.5%未満にまで低下させることが可能となっています。

参照:HIV検査・相談マップより

 

無知からくる差別

80年代後半、1985年に初めての日本人でHIV感染が発見され、その当時は『不治の病』とされ、性交渉による感染や同性、特に男性間の性交渉での感染経路として注目されて以来、男性のゲイ・マイノリティに対する差別はひどくなり、いわゆる『エイズ・パニック』が起こったのです。

私は、当時のことをよく覚えています。私はどちらかというと、彼氏を取っ替え引っ替えすることが多かったので(すいません、ビッチでした・・・)、女子校だったんですけど、高校3年の時に同級生から陰口で「あ〜てぃは、エイズらしいよ」っていう噂を流されたことがありましたっけ・・・。

今みたいにね、ネットがあるわけじゃないし、調べる事ってあまりできなかったんで、もう、みんな「パニック」ですよ。これは海外でも同じで、うちの旦那もこのパニックはよく覚えているそうで、彼も検査したって言ってました。

 

通常の生活環境からは感染しない

ある程度、年月が経って、今はもう知識も情報もあふれているので、差別は少なくなっています。特に欧米では、きちんと学校でもこの差別をなくすことももちろんですが、予防としてHIVやエイズのことについては勉強します。そして、研究と治療薬の開発により、今現在ではHIVは「慢性疾患」となりつつありますし、30年前と比べて認識は確実に違っています。

HIVの感染力ものすごく低く、B型肝炎の100分の1、C型肝炎の10分の1程度だと言われています。

そして、通常の生活環境からは絶対に感染しません。

 

きちんと治療していれば感染しない、子供だって作れる!

HIVは、現在では感染しないレベルまで治療薬が開発されています。知らない人が多いんですが、基本的に感染していると検査でわかると、ウィルスを抑える薬を1日1回服用し始めます。だいたい、3ヵ月から半年くらいで、血液中にHIVウイルスが検知されないレベル(検知限界以下)になるそうです。

つまり、この薬を飲んで血液中にウイルスが検知されない状態になることによって、セックスしても移らないということになります。

最近の研究と治療薬の開発により、HIV陽性でウイルスを抑えている感染者は、「HIVの感染源」ではないというのが世界的な常識になってきています。ですから、薬をきちんと服用し、ウィルスを検出限界以下にすることで、パートナーシップも築けるし子供も作れます。

そして、デンマークでは、HIV陽性者と陰性者の平均寿命の差が6歳程度という調査結果が出ています。陽性者であっても老後の人生を考えられる時代になってきているのです。30年前のパニックの時と考えれば、ものすごく進んだことになりますし、HIVは克服できる免疫疾患という方が今現在の国際的な認識ではないかと思います。

また、現在では新しい予防薬もできていますが、まだまだ高額だそうです。これはどちらかというと感染する可能性の高い人たちのためのもので、例えば、ゲイ、バイセクシャル、またパートナーが陽性の人や風俗関係者などで、予防方法として考えられています。

参照:知られざるHIV治療の最前線と日本の課題(Yahoo!News)

 

まとめ

私は、日本に18年以上住んでいないので、実際のところはよくわかりませんが、30年前は私もこのHIVの差別を受けました・・・。もちろん、私はHIV感染者ではないですし、ただ単に遊んでいた、とういうだけの理由で。ですから、本当にHIVだったらどうなってたんだろう・・・?怖いわぁ・・・。

日本は、異物を嫌います。そして、それを徹底的に排除しようとする文化、歴史背景を持っていて、実に「差別」を好んで使う民族だと思う時があります。ですが、セックスって、誰でもするんですよ。健康な人間がセックスしないと、体に悪いんですから!免疫力は下がるし、お肌のツヤもなくなるし、ふけていくし、イライラするしね(特に男性)。で、こういった性感染症はきちんと予防しないと(特に不特定多数の場合)、誰でも感染する可能性があるってことなんです。自分だけは大丈夫、なんてことはないんですよ。

私だって、自分が甲状腺を摘出するなんて思ってなかったし!

実は、私たちの親しい友人カップルは二人ともHIV感染者です。二人とも1980年代に感染した、ゲイカップルなんですが、元気いっぱいです。二人ともきちんと薬を飲んでいますし、ウィルスはほとんど検知されない状態だそうです。そして、ほとんど毎週のようにうちに来て、ディナーを食べて、うちの下の息子にチュッチュとキスしてます。

でも、私たちは気にしません。だって、HIVはもう30年前のあの頃とは違い、彼らとともに一緒に生きていけると知っているからね。う〜ん、うちの長男は彼らがHIV感染者だって、知ってるんだろうか???まあ、『免疫疾患』だから、別にいいんだけどね。

HIVをよく理解できるオススメ漫画

こちらの漫画は、HIV感染者との恋愛を描いた作品で、差別や偏見についてを赤裸々に描いています。とっても良い作品なので、理解するには良い材料ではないかと思いますので、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか?