オーストラリアの年金制度|ここが日本と違う!!

 

先日、日本の古からの友人と話していたら、「そろそろ老後の計画を立てないと・・・」なんてことを言っていてびっくりしました。彼女の家は10年前に買ったマンションで、ローンもまだまだ残っているそうで、子供たちの学費などなど、いつまで働けばいいのか、不安になるよ・・・と。また、彼女のお兄さんも自己破産寸前だとかなんとか・・・・。

ネットニュースでも自己破産するシニアが増えているなんてことも見たり・・・。生活保護も削減されたり、支給されるまでが大変だったりとなんだか不安材料が多い日本だなぁ・・・と思いますが。

そこで、ちょっと前にオーストラリアには寝たきり老人がいないという老後関連の話をしましたが、その中でちょっとだけ触れたオーストラリアの年金制度について、今回はちょっとご説明したいと思います。

オーストラリアの年金制度

オーストラリアの年金制度は2種類あり、一つは個人や働いている会社が積立していく日本の厚生年金のようなもので、Superannuation(厚生年金のようなもの)と、国からでるAged Pension(国民年金のような老齢年金)がありますが、この老齢年金もちょっとだけ日本と違います。

Superannuation ー スーパーアニュエイション

このSuperannuation(略してスーパー)は日本で言うところの厚生年金のようなものですが、これは会社が払ってくれます。オーストラリアで普通の会社に就職すると必ずこのスーパーに加入することが義務付けられます。このスーパーは年金の積立のためのもので、オーストラリアではこのスーパーに関しての色々なプランを持った会社があり、銀行でもこのプランがあるところもあります。その数多くに会社から自分に似合ったニーズに対応しているものを選び、その詳細を会社に申請すると会社から年収の9.5%(2021年から10%に上がる予定)の積立がされます。これは、給料からさっ引くのではなく、会社側が雇用者に対して給料の上乗せで支給しなければなりません。

また、このスーパーに自分のお金を足して貯蓄すると言うこともできますし、プランの中に組み込まれている投資にも運用できます。この投資の種類には:

  • 国内外の株式投資
  • 現金積立
  • 国内外の不動産投資

などがあり、現金だけでの貯蓄もできますが、投資をして資産を増やすこともできます。ただ、数年前のリーマンショックでオーストラリアも株の暴落もあり、近所の老夫婦はこのスーパーの株投資で5万ドルほど損をしたと聞きました。ですから、通常の投資を同じようにリスクもあります。また、もし現在のスーパーの会社が気に入れなければ他のスーパーの会社に乗り換えることもできます。
まあ、投資会社みたいなものですから、年間の手数料なども取られますが、いつでも自分の資産管理もできるし、場合によっては資産管理のコンサルタントもやってくれます。

また、たまに政府がキャンペーンなどを行なっており、様々な特典がついてくるものもあります。これは、税金で負担する老齢年金を削減するために個人のスーパーの貯蓄を増やすという政策のためでもあります。

 

 

Aged Pension ー エイジド・ペンション

このエイジド・ペンション(略してペンション)は、政府の決められた年齢に達すると申請によりもらえる年金制度です。ただ、資産調査をされるので、十分な蓄え(スーパーも含める)があったりする場合はこのペンションは支払われません。日本の生活保護のように持ち家を処分しなければいけないと言うこともないです。持ち家は基本的に資産調査の対象にはなりませんが、投資のための不動産があって、その家賃収入は資産調査の対象になります。

ここで日本と大きく違うのは、日本の老齢基礎年金は、「満20歳から満60歳まで40年間保険料を納める」と言うことになっていますが、オーストラリアでは政府の決められた年齢、現在は65歳と6ヶ月以上であれば、収入や資産状況(スーパー)により異なりますが、誰でももらえると言うことです。

ですから、もしもスーパーで貯蓄に失敗したとかでもこの政府からの年金システムで飢えずに済むと言うことになりますね。まあ、年金というよりも生活保護に近いような気もしますが・・・。

まとめ

オーストラリアだけではなく、ヨーロッパ諸国も同じような政策をしています。当然ながら、こういった諸国では所得税はものすごく高いです。ですが、それによって国民が潤い、平等な生活ができるわけです。日本ではたまにネットなどで生活保護者に対してのバッシングなどがありますが、「明日は我が身」という言葉を知らないのでしょうか。今現在は元気に働いていますが、不慮の事故に遇うかもしれないし、ガンになってしまうかもしれない。まるで自分は不死身のような言い分。「税金泥棒」だとか「死んでしまえ」とか・・・いつからそんな自分勝手な自己中心的な国になったんでしょうか。

オーストラリアではこんなことを堂々という人なんでいませんし、政府の法人税削減に文句を言う人はいますが、所得税が高いと文句をいう人はいません。それは、みんなが平等に恩恵を受けられると知っているからです。みんな自分が不死身なんて思っていませんから、病気になって働けなくなったらきちんとケアーしてもらえるからと高い所得税でも文句を言わないのです。

確かに、ここにも働けるのに働かない人やジャンキーなどもいますよ、それでもその人たちのために税金を払っているわけじゃない!なんてことも言いませんよ。個人の税金は回り回ってコニュニティーという大切な集合体で助け合って生きていくということに繋がります。私は基本的にいろんな人がいていいと思っています。

例えば、ああいうホームレスやジャンキーなどを見て、息子たちが「ああいう風になりたくない・・・」と思い、自分の人生を考えてくれたら、それがその人たちの役割の一つであると思いますし、コニュニティーには多種多様な人たちが必要です。そして、その人たちも自分が住むコニュニティーの一部だと思い、ケアーする。それを忘れたら、その国はどんどんと衰退していきますし、全てが希薄になっていき、自分さえ良ければいいという人情もへったくれもない国になっていく。

けれども、「貧すれば鈍する」・・・・なのだと思います。生活保護者の人たちをバッシングする人たちは、本当に生活が厳しいのでしょう。働いても働いても楽にならない・・・生活保護を受けている人の方が裕福なことをしているとか・・・。これは、政府の不公平な政策の弊害であり、事実、生活保護を受けられなくて餓死する人もいるんですから・・・。にっちもさっちも行かないなんて言うのは本当にあるんだと思います。どうにかしないと、本当に日本は自分だけが良ければいいと言う国になってしまう・・・・。本当は、そんな国ではないはずなのに・・・・。