欧米の子育て環境から、日本特有の少子化問題8つを考えてみた

 

海外で出産、育児を経験して、早くも16年目になりますが、海外での子育てと日本の子育てはやはりいろんな面で、ちょいと違うと思います。日本よりも優れている面も、日本の方が優れている面も色々と気づきますが、実はオーストラリアでも普通の家庭では1人から2人しか子供がいません。昔は、日本と同じように4人、5人と子供がいましたが、平均的な家庭では日本と同じようなものです。

世界各国の出生率|内閣府

オーストラリアだけでなく、上の表を見ていただければわかるんですが、先進国の大体の国の女性が平均的に一人か二人の子供しか産んでいないんです。けれども、やはり日本よりは多いですよね。
ここでまず問題なのが、なぜ女性が子供を産まなくなったのか・・・・。当然ながら、理由があります。具体的にどんな理由なのかをあげて、欧米の基本的な政策と比べてどう違うのかを見てみたいと思います。もちろん、国によって政策が全く違うので大雑把に、ザクッと比べてみます。

欧米と日本の少子化を比べて考えてみた

1) 高学歴化に伴った子供が独り立ちするのにかかる費用の増加

ずっと前から日本は学歴社会で、大学に行くのが当たり前のようになっているのですが、景気の悪化などで収入が増えない代わりに物価の高騰や消費税の値上げなどで出費がかさみ、次々と子供を育て上げれない。

【海外】:ヨーロッパの国(スウェーデンやドイツなど)では学費がほとんど無料になっています。これは義務教育だけでなく、高等教育が無料です。また、奨学金制度も充実しているので、成績の良い生徒には必ず受けることができます。オーストラリアでは、学生の学費ローンがある一定の給料をもらうまでは返済を免除されるというシステムがあります。

 

2) 女性の高学歴化と社会進出

日本の多様性への対応の一環として、女性の高学歴と社会進出が進んでいるようですが、それに伴いキャリアを優先する人も多くなってきて、どうしても晩婚化や晩産化が進んでしまいます。また、まだまだ「家事は女性の仕事」なんていう観念があるので、どうしても仕事をする上での理想のパートナーが見つからないということもあるかもしれません。

【海外】:フェミニズムがある程度、浸透している欧米では、女性の社会進出がや高学歴が当たり前となっており、それに対してパートナーである男性もまた家事を手伝うというのが当たり前になっているので、こういった問題は少ないと思います。

 

3) 女性の出産育児環境についての雇用側の不整備

日本も女性がどんどんと職場に入っていき、事務だけでなく専門職もこなすようになってきたのにもかかわらず、産休、育児休暇などを取れるような環境にないと言っていいでしょう。ただ、これは会社で決まっていても、「取れない」ような状況が日本の社会には多く、他の人に迷惑がかかったり、影で嫌味を言われたり、などの快くこの「取って当たり前な権利」さえも取れないような雰囲気があるといいます。

【海外】:ほとんどの海外の会社では産休、または育児休暇が認められています。多いときは、1年以上、または平均では6ヶ月くらいをめどに産休・育児休暇をとっているようです。また会社側は、この間、臨時に人を雇ったり、または現存のスタッフでその女性の穴を埋める感じになりますが、当然の権利なので文句を言う人もいませんし、会社側は産休の後はまた元のポジションを与える決まりになっています。

 

4) 長時間労働が当たり前の日本は子育て時間が足りない

とにかく、労働時間が長い日本というイメージが定着しつつあるように思いますが、職種によっては定時に上がることもできるはずなんですが、ほとんどの人が残業をしているのではないでしょうか。それによって、普通に少ない保育所なのにこれ以上どうするんだというほどの残業では子供を産んでからの不安は消えないでしょう。

【海外】:基本的な労働基準法がしっかりと確立しているため、残業があっても最低限で済んでいるし、仕事仲間のティームアワークがしっかりと組めているので協力してやれることも多いと聞きます。

 

 

5) 親同居の既婚者が多くなり、晩婚や非婚が増えている

近年の雇用形態の変化などで、正社員雇用が少なくなりつつあり、収入の不安定などや家賃や家賃の高騰などで一人暮らしが難しくなっているなどの理由が挙げられますが、日本では結婚までは実家で生活とするという形式が一般的なため、様々な要素が加わってどうしても晩婚や非婚が増えてしまう。

【海外】:欧米では18歳で高校を卒業するとほとんどの子供達が家を出て、友達とシェアーしたり自立していきます。ただ、オーストラリアの大都市近郊では家賃がバカみたいに高いので友人とシェアーもなかなかできないという状況になってきています。また、無能で私服を肥やす政治のおかげで公共、私立を問わず学費がの値上がりでバイトをしながら学費も払い、家賃も払いという状況が非常に難しくなってきていますので、欧米の「18歳になったら自立」というのが経済的な理由で崩れようとしています。

 

6) 核家族化が進み子供の面倒を見る人がいなくなった

昔でしたら、おじいちゃん、おばあちゃんがいて子供の面倒を見てくれるなんてことがありましたが、現在では地方都市から大都市に出てくる人が多く、核家族化してしまい、3、4人の子供を育てるのが難しくなっています。

【海外】:欧米では核家族が当たり前になっているので、もともとこういった状況は少ないです。ただ、それでも保育園の費用が高いので、仕事に行く前におじいちゃん、おばあちゃんのうちに落っことして行くと言う人もいます。

 

7) 保育施設が少ない

これはもう、以前にあった「保育園落ちた、日本死ね」・・・。これは切実だと思います。地元の保育園に入れるだろうと言うことでその地域にわざわざ、引っ越しまでする人もいるとか。この待機児童問題をなんとかしないと、少子化には歯止めがかからないと思いますね。

【海外】:オーストラリアでも実は保育園が少ないです。私は大学院に在学中に出産して、一年間の休学期間ののち復学しましたが、妊娠発覚後、安定期に入ってから保育園に申込書を出しました。はい、まだ生まれていませんでした、妊娠5ヶ月だったと思いますね。うちは性別をはっきり知っていたので名前の欄は埋めましたが生年月日はもちろん、空欄のまま。そして、こちらでは収入によって政府からの補助金が出ますし、最近になって保育園に入れなくてもベビーシッターの費用も補助金の対象になったので、最近ではデイケアー(保育園)が少なくて、どうすんじゃ!と言うニュースは聞かなくなりました。

 

8) 子育て環境があまり良くない

昔の日本は、もっとおおらかだったような気がしますね。最近では「幼稚園児の声がうるさい」などの苦情が出て、外で遊ぶ時間を減らしたとか、ふざけた苦情が多いらしいですね。電車でもラッシュ時にはベビーカーで乗れないとか、公園デビューやママ友同士の付き合いとか、親になってまで派閥争いや競争・・・・。うんざりしている人も多いのではないでしょうか?たまに日本に行きますけど、子供をおんぶして電車の中で立っているお母さんがいても、周りの人は知らん顔で座っていたりしますし、子供がちょっと騒いだだけで嫌な顔をするオヤジとか。まるで子供を作っちゃいけないような、そんな感じさえします。

【海外】:欧米社会では、困っている人や弱者がいたら助けてあげるというのは、基本中の基本のため、電車のホームでは電車に乗るときにベビーカーを乗せるのを手伝ってくれたり、荷物を持ってくれたり、座席を譲ってくれるのは当たり前です。まあ、たまにそういうことができない人もいるようですが、このことで困ったとか、嫌な思いをしたという経験はありません。そして、子供もまた周りの大人から注意されたりするし、親も「ごめんなさい」と謝る人も多いです。でも、たまにわが物顔でベビーカーを道のど真ん中に停めていたり、カフェに入ってもど〜んと他の席を邪魔したりする人もいます。最近は、注意すると嫌な顔をしたりと、こちらでも常識のない人が増えてきたように思いますね。

まとめ

正直に申しまして、海外で子育てしててよかったぁ!と思います。すいません、日本で子育てで苦労している方々がたくさんいらっしゃると思います。働きたくても子供がいるから働けない、保育園が見つからない!これはもう本当に死活問題ですよね。

これね、当然ながらね、政治が悪いんですよ。今の日本の政治が。そして、選挙に行きましたか?選挙に行かなきゃ何も変わらないですよ。でも、行ったって何も変わらないと思っていらっしゃるかもしれませんが(私も日本でそう思っていました)、変わるんですよ。オーストラリアに来て、二度ほど政権が変わる様子を見ました、こちらは選挙は国民の義務ですから、行かないと罰金をくらいます。ですから、みんなきちんと行きますし、票も動きます。もしも、日本国民全員が投票に行ったら、もしかしたら今回の選挙も変わっていたかもしれないんですよ。そして、もしかしたらもっと質のいい政治家が出てくるかもしれないじゃないですか。

それから、子供達の教育にしたって、一人一人が認識して声を出して行かなくちゃいけないんですよ。人の責にしたり、自分だけが良ければいいという感覚だと、絶対に変わらない。日本という国は、もっと人情豊かだったはずだと思うんです。最近のネットの書き込みとかも揚げ足とったり、なんかちょっと気にくわないとそこばかり責めてみたり・・・・けつの穴が小さいというか、器が小さいというか・・・。

そして、男の子を育てているお母さん、お父さん、女性に対しての言葉使いなど、きちんと注意していますか?お年寄りや妊婦さんがいたら、いたわってあげるように席を変わらせていますか?ご飯の支度の時に、手伝わせていますか?まずは家庭のしつけから始めないと本当に変わらないと思うんです。日本での多様性が認識されつつあり、いい意味で変わってきた部分はあるでしょうが、教育や認識がついてきていないから、こういうところでひずみが出ているんじゃないでしょうかねぇ。
最後に・・・・

オリンピックなんてもんに金使ってないで、保育所作ってやんなさいよ!!