オーストラリア永住18年目、移住してよかった10のこと(まずは同調圧力からの解放)

私が30歳になったのは、1999年でした。当時は、誕生日の数ヶ月前から今の旦那と付き合い出し、なぜか1ヶ月という短期間でプロポーズされ、「30代は新しい旅立ちで夢いっぱいだぁ!」なんて思っていたんです。そして、年が明けて2000年にシドニーに移住。着いた途端にインフルエンザに罹り、最悪。

しかし、子供も男二人に恵まれ、ティーンエージャーとのウザイ生活にも一喜一憂しながらも幸せだなぁ、と感謝する今日この頃。そこで、今回は日本を捨てて18年目、海外移住して良かったことを振り返ってみたいと思います。

1. 日本の異常な同調圧力から解放された

もう、まずはコレでしょうよ!私が日本を出ようと決心したのは、なんと21歳の時でした。しかし、そんなん簡単に行くものではなく、仕事に失敗したり、変な男に引っかかったり、もう、全ては私自身の至らなさから出たサビなんですけど、とにかく、200万のお金を貯めれたのがなんと9年後。その理由は、この『日本の同調圧力が気持ち悪い』から。

もともと、人とは違うことがしたかった子供で、通信簿には『協調性に欠ける』なんて書かれていた。陰口なんてしょっちゅう叩かれていたし、学校を卒業して就職してからも『嫌がらせ』やいじめもどきもあった。いい加減、嫌気がさすってもんでしょう。

何かって言うと、影で噂話をして、人のやる事に興味津々・・・・ほっといてくれよぉ!と叫びたくなる日々でした・・・。

2. 言いたい放題

同じようなことですが、欧米では基本的な常識やマナー、社会的なルール(常識範囲)をまもっていれば『言いたい放題』です。これは、個人主義による国民性や文化の違いですから、日本のように『変な人』=『排除』にはなりません。反対に、個性が強く、変わった個性の持ち主であれば、『あの人といると、刺激になる』といった感じで人気者になるかも。

ただ、日本のように『臭いものには蓋をしろ』ということもないので、はっきりと意見の違いや衝突があることもあるので、キチンした自分の意見や主張、そしてその根拠を言えるようでないと『カッコつけてるだけ』ということで評価も下がることもあります。

ですが、基本的には『あの人の意見はあの人の意見』ということで、尊重してくれるので間違っているときは素直に『ああ、違った。私の見解が間違っていたわ、ごめんね』という謙虚さがあればとっても楽しく生活できます。

3. 人目を気にしなくていい

永住して18年間、ほとんど化粧をしてません。まあ、仕事柄、アトリエにこもることも多いし、だいたい誰も私が化粧をしていようが、いまいが気にしてくれませんし。もう、本当に天国のような・・・・そんな感じ。朝起きて、歯を磨いて、顔をサッと水で洗って、実は夜はきちんとお手入れをしますが朝はそのまま。最後に化粧をしたのは・・・・う〜ん、私の個展のオープニングだったから、1ヶ月前かな。

それにジャージで出かけようとも、特に誰もジロジロ見ない。きちんとするのは、きちんとした場所に行く時のみ。だからと言って、オーストラリア人がみんな化粧をしないとは言いませんが、きちんと化粧をしている人は、日本と比べて圧倒的に少ないことは確かです。

実は、日本に旅行に行った時のこと。この時はオージーの友人を案内して京都に滞在していたんだけど、日本人のおばちゃんに『ヤダ、あの人、すっぴんよ。中国人なのかしら。まあ、肌が綺麗だから別に化粧しなくてもいいのかもね』なんて事を小耳に挟みました。ええ、私のことです。もう、面倒だし、日本に住んでいないし、すっぴんでした。英語で話していたから、日本人とは思われなかったらしい・・・・。

4. お返し習慣がない

日本って、何かもらったら何かしらのお返しをしないといけないと思ってしまいます。まあ、誕生日プレゼントをもらったら、貰った人の誕生日を忘れないようにしないといけないとか、冠婚葬祭の時でもお返しの品を考えたり。とにかく、めんどくせぇ〜!!ということしきりでした。

このお返しだって『しなくちゃいけない』という感覚が根底にあるから、心がこもっていないんじゃないかとか勘ぐってしまったりするし(自分がそうだから)。そういう習慣って、どうなのかなぁ・・・・と、常々思っていましたが、それから解放されたというのは、ものすごく、嬉しいかも。

5. 渋滞や通勤ラッシュから解放

まあ、シドニーも渋滞というのはあるんですが、それでも常時渋滞している日本の都市部とは違って、朝7半から9時くらいまでと、帰宅ラッシュのある5時から7時くらいまで。ただ、都市部からベッドタウンに向かう幹線道路は渋滞になることもしばしばあると思いますが。それでも、日本のような渋滞とはさようなら。

通勤ラッシュも日本とは雲泥の差。まあ、電車も本数が少なかったりするし、バスもいっぱい人乗っていて乗れないこともあると思いますが、日本のラッシュとはこれまた別物。実は、インテリアの学校を出た後、青山にある会社に就職したんですが(20歳の頃)、通勤ラッシュで具合が悪くなり(実は、閉所恐怖症だった)2週間で退職してしまった・・・という経験があります。

知らない人とくっ付いたり、知らない人がそばに居られるだけで具合が悪くなるなんて、当時は『わがままだ!』と親に叱られましたけど、最近ではわがままでも異常でもなんでもなくて、そういうのを閉所恐怖症(Claustrophobia)など普通にいるようです。私の場合は、出社してから2時間ほどは本当に息も荒く、手も震えるし、とにかく仕事にならなかったんです。

6. 視野が広がり、感受性、人間性が豊かになる

日本は基本的に単一民族国家であると思います。まあ、これについては異論が多々あると思いますが、韓国や中国からの帰化した人もいますが(ああ、反韓、反中の方々、変なメール送ってこないでね!)、江戸時代の鎖国など歴史的なことも見ても、また、外国人の絶対的な人口は少ないです。ですから、自然と多様性が低くなり、どうしても同じベクトルを持つという人間の本能とも言うべき性質に偏ってしまう。しかし、海外、特に移民が多い国に行くとそう言う部分での画一性が低くなって、多様化しなければいけなくなります。そう、必然的に多様化するんです。

私の地元は、横浜の本牧に近い所で、高校の頃にはアメリカン・クラブなどでバイトしたりしていたので、異国文化とは小さい頃から親しんで育ちました。また、もっと小さい頃に預けられていた場所も横須賀の米軍基地の近くだったりして、地盤はできていましたし、大人になってもイギリス留学したり、外国人の友人がいたりと人間は多様なんだと思っていました。

しかし、いざ、この移民国家に来てみると・・・・いや〜、本当に色んな国から色んな人が移民して暮らしているんだなぁ・・・と実感します。そして、その様々な国の文化や国民性が混ざり合って、もう、なんだかよくわからなくなって、それがベースにあるから『とりあえず、みんな仲良くやろうよ』と言う文化が形成されてゆく。それにより、それぞれ個人が自分の視野を広げ、理解し、結果として人間性も感受性も豊かになって行く・・・そんなふうに思います。

7. 電車で堂々と漫画を読むおっさんがいない

すいません、これって本当に個人的なことなんですけどね(笑)、昔から電車で堂々と漫画を読んでいるおっさんが苦手だった。う〜ん、説明するの難しいんだけど、漫画がどんな世代でも普及しているのって、日本だけなんだよね。まあ、最近ではアジア圏、また欧米でもアニメ文化が浸透しているけれども、それでもコミックってある一定の年齢までで、50歳を過ぎてヤングマガジンを読んでいるおっさんって、海外では滅多にいない。

特に恥ずかしいと言うことはないにしても、精神年齢を疑われる。まあ、私も漫画を今でも読んでますけど、でも、家でです。病院の待合とか、キャンプとか、公共の場で読もうとは思わない。まあ、別に個人的なことなのでいいんですけど、日本にいた頃は、そのおっさん達の精神年齢を気にしてました。

8. 労働環境がめちゃくちゃ良い

これは、仕事内容にもよりますが、ウチの旦那さんは残業したことがほとんどありません。そして、その周りの人間も残業してません。見たことないです。でも、きちんと経済が回っているし、特にこれといって困ったこともないのできちんと機能していると言うことでしょう。定時に帰って、うちでノンビリと休む人もいますし、友人と楽しい時を過ごすこともできます。日本の残業する習慣って、どうなんでしょうかね。経済だってうまく行ってないわけだから、残業って無駄よね。

そして、基本的に年に4週間は有給がもらえます。3週間の有給休暇に1週間の有給の病欠って言う感じです。みんな、平気な顔をして『ああ、来月、3週間ヨーロッパに行ってくるね』なんて言って、出かけていく。そして、みんなで協力してその人の仕事を分担してくれます。だって、次は自分の番だからね、旅行に行くのに嫉妬や妬みなんてものはありませんよ。

9. 嫉妬や妬みがめっちゃくちゃ少ない

そう、嫉妬や妬みと言うのは、欧米ではとっても恥ずかしい、人間として最低な気持ちとして見なされます。ただ、『ない』とは言いませんよ、でも、日本みたくあからさまに『羨ましい!』なんて言って、意地悪したりする人間は少ないです。いないとは言いません。ウチの旦那の元の会社でウチの旦那の出世を妬んだおばさんがいましたが、その人、妬みがバレたので上司にクビにされていました。

それに、日本ではよく「羨ましいのよ、嫉妬してんのよ」なんて言って、肯定したような会話を耳にしますが、それって海外ではものすごく恥ずかしいことなんですよ。「あの人は、嫉妬するような下衆な人間」と言っているようなものなんですね。ですから、こっちの人は自分のプライドにかけて、隠そうとします。

特に、私はアートをやっているのでよくわかるんですが、賞をとったり、個展が決まったり、作品が売れたりするとやっぱり「羨ましい」と感じますし、当然ながら他のアーティストもそう思います。で、たまに私が大学で一緒だった友人に会ったりして、〇〇のコンペに入ったんだ・・・という話をすると、「うわ〜、おめでとう」と言いながらも顔が引きつっている時も。

そういう時は、ああ、頑張ってるなぁ・・・いい人だなぁ・・・と思うんです。日本のように、あからさまに嫌な顔をして、シカトするような下衆な人間は少ないです。

10. 日本の良さを再認識できる

で、最後にフォローのようになってしまいますが(笑)、海外に長年いると日本の良さがよくわかります。確かに、同調圧力が気持ち悪いとか、人間性が希薄だとか、嫉妬や妬みが酷いとか(笑)、嫌なことをあげるとバンバン出てきますが、それでも日本人でよかったなぁ・・・と思います。

日本は、世界でも例がないくらい芸術文化に優れた国です。私は大学院で修士号を取っているときに、日本の伝統色とその歴史背景や宗教観について研究していましたからよくわかるのですが、こんなに複雑で様々な要素を含み、また現代においても伝承している国は少ないと思います。まあ、神道や本当の意味での伝統というのは、日本が西洋化されて行く段階で薄れてしまっているのは仕方がないこととはいえ、それでもやはり日本という文化背景で育ってきたことについては、本当にラッキーだったと思っています。

そして、たま〜に日本に行くと思うのが、ああ、日本って本当に美しい国だなぁ、ということ。日本に住んでいた頃にはわからなかった事が、今ではお客様としてお邪魔するような形になっていますから、良いところだけを咀嚼して帰る事ができるのも乙です。

まとめ

う〜、まあね、中には海外に馴染めなくて速攻で帰る人もいれば、やっぱり、海外の方が自由でいられるという人もいます。私は、オーストラリアに来ても、間もない頃は日本の友人が欲しくて手当たり次第に「友達になろう」としていた時期がありました。けれども、やはり「日本人」という囲いはそのままひきづっている部分もあり、また私個人として生きるには「日本人」という見方よりも「オーストラリア人」という見方の方が多様性に富んでいると思うようになりました。

って、かっこよく言っているけど、こっちの日本人とは合わなかったちゅー、ことよ!

日本人って、すぐに裏切る。よくしてやっても、何か言われると根に持つ。影で何を言っているのわからない。恩を仇で返すというか、めんどくさいのが多い。だから、近寄らないことにしたんですわ。それよりも、言いたいことを言っても「友達だから、私のことを思って言ってくれている」と思って根に持たないで、流してくれるオージーのほうがいい。そうしたら、日本人の友達が一人も居なくななった(涙)。でも、何かあると飛んできてくれるオージーの友人がいっぱい出来た・・・。私が、パニック障害になった時に、掃除と洗濯、それからご飯を作りにきてくれるような人たち・・・本当にありがたい。

うわべだけで、外面が良くて、利用するくらいに考えているなら、そんなの友達とは言えないよね。それに、日本に行けば30年以上の親友たちが(4人だけど)手ぐすね引いて待って居てくれるし・・・・贅沢は言わないことにして、もう8年が過ぎました。