40歳を過ぎても大学進学!?|オーストラリアの大学の実情

オーストラリアはびっくりするくらいの学歴社会です。

専門職などの企業形態で働く場合、まず初めに応募の際には資格や学歴をチェックされ、それに見合わなければそのままボツになります。例えば、マーケティングのマネージャーの仕事があるとすると、これ対してMBAが必須だったり、アカウンティングの学士号が必須だったりします。これは法律的に、これこれの資格があるものでないとサインをしてはいけないとか、このプロジェクトを担当してはいけない、とかありますから経験だけでは雇ってもらいない部分も多くあります。

基本的には、事務職であれば大学卒業が最低限の必要な資格である場合が多いです。最近では、若い人たちも学士号(Bachlor Degree)だけでなく、修士号(Masters Degree)をとってから就職する人も少なくないです。高校のシニアになると、大学に行くのが当たり前になっている感もあります。

職種によってこの資格制度が変わる

しかし、資格制度にも例外があります。例えば、芸術や芸能関係です。私の大学では、多分、高校もちゃんとまともに卒業してないだろうな・・・と思われる人たちが立派に教鞭をとっています。芸術大学の場合、資格や学歴だけが全てではないので、経験やアーティストとしての実力や知名度がその代わりを果たすこともあります。

例えば、私の友達は今、シドニーの大学でファッションを教えています。彼はもともと、イタリアで自分のブランドを立ち上げてデザイナーとして成功していましたが、持病の悪化のために若くして引退し、オーストラリアに移住。そのあと、いろいろな仕事につきましたが、知り合いのつてで今の大学で教鞭をとることになりました。

もちろん、教師の資格なんてありませんし、学士号もありませんが、彼の経歴がそれをカバーするということが、この分野においてはあり得ます。ただ、やはり基本的には大学で教鞭をとる場合(パートタイムではなく、フルタイムで)は修士課程上の学歴を必要とされ、今ではドクター (博士号)を持っている人も少なくありません。

スキルアップ、昇進のために大学進学

仕事上、どうしても資格がないとこれ以上昇進できない、または給料が上がらない場合はみなさん、大学進学を考えます。また、働きながらでもパートタイムで行けるので、夜にコースがあったり、仕事も交渉次第でパートにしてもらったりと色々と考慮してもらえることも多いでしょう。

ただし、これはもちろん、職種にもよりますし、上司にもよるでしょう。そして、この学費の一部は仕事上の投資という形になるので、タックスリターンという確定申告で少し戻ってくることになるので、働きながら大学に入っている人は、必ず申請しましょう。うちの旦那さんも、働きながら修士課程に行っていた時期がありましたから、私がちゃんと申請しておきました。

また、オーストラリアには終身雇用なんていう考え方は全くないので、みんなある程度の経験を積んだら、どんどんと次のステップアップのために辞めていきます。ただ、最低でも1年から2年は働かないと「居着かない人」や「やめ癖のある人」と思われるので、できるだけ長く、また短かったら辞めた理由もきちんとないと印象は悪くなるのは当然ですよね。

ただ、ここで「大学に戻ったから」という理由で、それなりの成果を収めた時はまた話が違ってきます。こちらは、レファレンスと言って、保証人のような形で昔の上司だったり、学校の先生だったりと自分の身元や今までの仕事状況を保証してくれる人の連絡先を必ず提出しなくてはなりません。そして、面接後にきちんと連絡して「この人はどんな人?また一緒に働きたい?」なんてことを聞くそうです。

リタイア後の趣味

もちろん、スキルアップや自分の現在の仕事に関係なく入学してくる人もいます。リタイアした後の趣味だったり、昔からの夢だったり。私が芸術大学に入学したのは2005年でしたが、この時は50/50で、若い人と中高年の人の割合が半分半分でした。当時はまだ私立大学としての独立前で、政府からの補助金があった時代で、専門学校と同じ授業料だったので年間で約20万円弱(オーストラリアの永住権保持者、オーストラリア国籍のみ)でしたから、趣味や老後の楽しみなどでくる人たちも多かったです。今現在は、市立大学として確立してしまい、経営面での問題で普通の大学と同じ授業料で、趣味でちょっとなんていう金額ではなくなってしまったので、中高年の学生が減ったということを聞きました。

まとめ

オーストラリアの学歴社会・・・実は、これはいろんな部分で賛否両論です。

昔は、タダでした。詳しく言うと、高校での成績が良ければ、奨学金がもらえてタダで大学に行けたのです。主人も主人の友人にも何人もタダで大学を出た人がいっぱいいます。オーストラリアの政治が良かった頃の話です。今はもう、アメリカ式のお金持ち至上主義に変わりつつあります。言い出せばきりがないのですが、この政権によって公立の学校の維持費や援助金が削れられています。

義務教育については基本的には無料ですが、請求書はきます。これは「払ってくれるならありがたいわ」という程度のもので、義務はありません。ただ、大学やTAFE ( Technical and Further Education)などの州立の職業訓練専門学校などでは維持するために学費を上げなくてはならなくなりました。そして、お金がない人たちは教育ローンを組むことができるのですが、このローンはずっと払い続けることになります。

ですから、安易に、大学戻るといっても、それなりの額を支払わなければならなくなります。けれど、当然ながら学歴によって、給料ももちろん違ってくきますから、ある程度の間、社会に出て、自分のやりたいことが見つかった後でもスキルアップ、昇進のために大学に戻る人がたくさんいます。

うちの主人も、38歳の時に修士課程に1回。そのあと、大学の法科に再入学しました、45歳の時でした。そして、私も35歳の時に大学に入学しました。私の場合は、まだ学費がびっくりするほど安かったので良かったですが、主人の場合は、将来のめどが立つような、スキルアップのコースです。

教育はお金持ちの日だけのものではなく、教育だけがすべてを変えることができるのですから、万人に共通に与えられるべきものです。お金がないから、大学に行けないなんておかしいです!

早く、元の政権に戻って、学費を下げてもらって、みんなが将来を広げていけるようにしてほしいです!