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海外在住20年から見た現代日本の『格差社会』の異常さとは?

最近、日本のネットを見ていると『格差社会』という言葉が多く見られますが、この言葉だけをとってみれは世界的には特に珍しいことではないと思います。インドもそうだし(ごめんなさい、ちょっと極端)、イギリスもそうだし、アメリカだってそうなので、特に日本だけがこの「格差社会」という部分だけ切り取ってみると別に異常でもなんでもないことなんですが・・・・。

しかし、中身を見てみると「先進国では異常」だとしか思えない状況になっていると思う。そこで、今回はそのことに関してちょっと書いてみようと思います。

日本人の貧困の原因は?

実は、ご存知の方もいるかもしれませんが、厚生労働省の国民生活基礎調査によると、日本の経済状態は、米国、中国に次ぐ世界第3位の経済大国となっているにも関わらずで、7人に1人が貧困にあえぎ、母と子のひとり親世帯では半数以上が貧困に苦しんでいると言われています。

日本のメディアでも最近は沢山報道していますけど、本当に物が買えない、高校にも行かれない、大学を出ても仕事がない、不安定、結婚なんか考えられない・・・というような記事が多く見えますよね。

『絶対的貧困』と『相対的貧困』

ただ、ここで注意しなくちゃいけないのは、『絶対的貧困』と『相対的貧困』があって、例えば『絶対的貧困』は、飢餓に喘ぐなど全く食べ物がなくて生死にに影響するような緊迫した貧困を言います。また『相対的貧困』は表面上は一応、生活が不自由なくおくれているよう見えるかもしれませんが、学校に行けない、保険料が払えない、日々の生活がカツカツで貯金もできない、などの余裕のない生活を言います。

そして、日本の90%の貧困については、この『相対的貧困』に当てはまると言われています。

まあ、私もこの『相対的貧困』になった時期があるので、よくわかるんですが、あまり外からはわからなことが多く、日本人は特に『腐っても鯛』とかね、そういう気質があるために隠そうとすることも多いのが特徴ではないかと思います。そして、だんだんと手遅れになっていって、最終的に苦しい思いをするのは子供ではないかと思います。

日本の古い体制と新しい体制のアンバランス

欧米では年俸契約というのが主流で、一年ごとに更新する場合もあるし、そのまま特に何もなく年に幾らという年収で給料をもらっている場合もあります。そして、パートも多く、祝日があったり、クリスマスなどでは企業自体が長い休暇を取る場合もあるので、こういう時にはお給料はでないところも多いです。ですから、私が言った日本の雇用状況は特に特別ではないというのは、ここにあるわけです。しかし、欧米社会(アメリカは別)と大きく違うのは社会保障の部分です。

日本では、医療は無料ではありません。国民健康保険料を払わなければいけません。それは、一応は収入によって違うようですが、基本的には有料です。収入が不安定な上に、病気で働けなくなったら、医療費だって払えない・・・どうしようっていう負の連鎖が関係しているように思えます。

そして、シングルマザーやひとり親の世帯に対しての配慮、または労働環境が全くもって悪すぎると思います。生活保護にしたって、一定の規定に合わなければもらえない訳ですし、あれやこれやと煩い質問が多いし。そして基本的にしんぐるまざーだからと正社員ではやっとって貰えず、パートでしか働けない、もしくは、職場での理解が得られなくて子供が具合が悪いと言って帰るのさえも咎められるとか、様々なことでの労働環境が悪いように感じます。

これは、もともとある日本の労働に対する認識ですし、制度でもある訳ですが、時代や国民の状況は20年前、いや30年前とは変わってきているし、物価やその他に対する支出だって違ってきています。それなのに保証ばかりが企業の都合、または政府の都合で削れれてゆく・・・・これでは貧困が増して行くのは当然なような気がしませんか?

欧米の貧困と違うところは?

では、欧米、特にオーストラリアの貧困とどこが違うのか・・・と言うと、社会保障と雇用形態がまず基本的に違います。このブログでは何度かオーストラリアの社会保障などについて書いていますが、

  • 医療が無料
  • 義務教育が無料
  • 高等教育には奨学金が誰にでもでる
  • 生活保護や年金も充実

そして、日本のようにあれこれと書類やら審査やらは必要なく、収入がなくて、生活に困った場合には然るべきところ、オーストラリアではCentrelinkと言われるところに行けば、即座に対処してくれます。

これはヨーロッパでも同じで、北欧ではもっとしっかりしたシステムになっているようで、医療のみならず、教育についても無料のところが多いです。

しかし、ここで明記しなくては行けないのは、所得税がめちゃくちゃ高いということ。

こういった社会保障を徹底するために、所得税は25%以上という国も少なくないです。ウチもこの前新しい旦那の給料明細をもらって、ビックリこきました・・・。

でもね、これは「明日は我が身」な訳です。健康で働けるうちは良いですよ、でも事故にあったり、病気になったりして働けなくなることもある訳です、そしてこの確率は万人に共通なわけ。こういう簡単な方式がみんな分かっているから、こんな高い税金で文句を言う人はいないんですよ。

日本ではよく生活保護をしている人に対して「税金泥棒」とか「生きている必要はない」とかひどい書き込みをみるけど、こう言うこと書く人こそ病気になったりして働けなくなったときに自分を「税金泥棒」とかって思わず、

「今まで税金を払ってきたんだから、当たり前だ」

と言って、堂々ともらったりするんだろうな・・・と思います。

企業に優遇して、税金をどんどん安くして、この「格差社会」広げた人たちには何も言わずに、そのしわ寄せにあっている同類、同じ国民を酷く言うなんて、いつから日本人はこんなに優しさのない人種になったんでしょうかね?

日本の現在の雇用制度は悪循環になる

若い頃、20代そこそこで「自分」の何がわかりますか?自分がやりたいこと、向いていること、そんなこと経験の浅いガキにわかるわけがない!社会に出て初めて自分と向かい合うわけですから、やってみて向いてないと言うことだって沢山ある。でも、そこで改めて大学に戻って勉強するとか「みんなやってない」から無理だし、転職しようにも数年で退職すれば「落後者」だとか「やる気がない奴」だとかマイナスなイメージしかない。

だから、イヤイヤでも自分の今の職場にしがみ付いているしかない訳ですよ。特に、自分に家庭があったり借金があったりしたら、どうなりますか?

当然ながら、こんな感じになるわけ・・・

ちょっと、極端かもしれませんが、こんなことになって行くのだって嘘じゃないかもしれないし、私だったらこんな感じなるかなぁ・・・・と思います。

最近、児童虐待に対してもっと国の制度を厳しくしようなんて言ってますけど、その前に雇用制度をきちんとするべきなんですよ。だって、この雇用制度が問題で今の「格差社会」が大きくなって問題になっている訳だし、それによって生活が厳しくなって、余裕がなくなって、子供に当たってしまう。

人間ね、弱いのよ。ほんと・・・そして、それよりも弱い者をいじめることで自分を優位に立とうとするのよ、だから、生活環境、精神環境が変わらない限り、児童虐待だってなくならないの。

雇用制度と社会保障を見直さないと『格差社会』はもっと広がる

日本はもともと雇用においてものすごく保守的な部分があって、生涯同じ会社に就職していないと出世ができないとか、退職や就職を繰り返していると再就職に不利だとか、信用できないとか、まだまだそういう大昔の風習にこだわっています。そして、企業側にとっても有益で都合のいい派遣や非正社員雇用を推進されたことで、雇用主は被雇用者を保障しなくていい、責任を取らなくてもいい。

会社はこんな感じ・・・

「わ〜い、今の雇用制度って、超〜ラク。面倒になったら、皆んな切っちゃえばいいし」

ということになっている訳。

まあ、これを進めている政治家はどんだけ大きな会社から袖の下をもらっているのか知らないけど、こんな馬鹿げた雇用制度をしているからどんどんと格差が開いていく原因なんですし、「雇用率は伸びている」っていうのだってまやかしな訳です。その内情も知らないで、景気が良くなっているという誰かさんの言い訳を信じちゃっている人もいて、いまだに昔ながらの「お上は正しい」とまるで信仰にも近いものを感じている人たちもいる・・・正直、怖いです。

まとめ

私は、政治評論家でもないし、政治に詳しいわけでもないけど、日本のこの状況は異常だということだけはよくわかるんですよね。そして、優秀で頭の切れる人材はどんどんと日本を出ていくでしょうね。特に、今はノマドとかできるようになってきたし、現に海外に出ちゃっている人も多いでしょう。

だって、希望がないんだもん ?

私が今の旦那と出会う前に、日本を出ようと思って2年間、がむしゃらに働いて貯金していました。

その理由は・・・

  • 日本の同調圧社会の「みんな一緒」が気持ち悪かったから
  • 他人と比べて嫉妬するのが当たり前だと思っているから
  • 日本の社会に希望が持てなくなっていたから
  • 優秀なものばかりをもてはやす不公平さが嫌だったから
  • 個人の発言や主張を自分と合わなければ排除しようとするから
  • 「女だから」とすぐに言われるから

などなど、ただ単純に日本社会には合わなくて、このままだった自殺するかもしれないと思ったからなんですけどね。

最後の方なんて、もうほとんどアル中に近いくらい、毎晩飲んで、うさを晴らさなくちゃ鬱になりそうだった(多分、鬱だったと思うけど)。そんな時に今の旦那と出会って、

「じゃあ、一緒にオーストラリアに行こうよ」

なんていう、甘いプロポーズを交際1ヶ月で受けちゃって、国際結婚歴が今年で18年目ですわ。

ちょっと、わきにずれちゃいましたけど(いつものことですみません)、

日本はいずれ、どうでもいいやつばかり残って、優秀な奴がどんどんと日本を捨てていくようになるってことなんですよ・・・。日本は政治を変えて、雇用を制度を変えないと『格差』はどんどんと開いていくと思うよ、悲しいけどね。そして児童虐待だってなくならないのよ・・・可哀想だけど。

 

 

 

Sakura
2000年からオーストラリア在住。シドニー某大学の修士課程卒業。『海外在住引きこもり主婦』のアーティスト兼ブロガー。専門は銅版画ですが、油絵もやります。海外生活事情や文化などを中心に書いてます。
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