マンガから見えてくる日本のSEXの価値観とは?

 

このブログにも何回かにわたって、オススメの漫画を紹介しているくらい、ワタシは漫画が好きなんです。多分、ウチの旦那もワタシがあんなに漫画を読んでいるとは知らないだろう・・・それに、表向きは「マンガなんて、子供の見るもんじゃ!」なんて声高々に言っちゃっている手前、薄々は気がついているだろうけど、実はワタシのKindleにはびっくりする量のマンガが入っているんですわ・・・。

で、最近になってH系の漫画について思うんだけど・・・どうして、ああ言うレイプ系のSEX描写が多いの?いや〜、何かと言うと、「嫌がっていても、ここがいいんだろう?」とか、「欲しいんでしょ、言ってごらん」とか言って襲っちゃう系が多いんですけど。女の子も「ああ、嫌なのに、どうして感じてしまうの」とか・・・「やめて・・・おねがい」とか言いながらも最後には絶頂を迎える・・・みたいになっているのがパターン。

あれねぇ、欧米だったら、レイプだよ。って思うんですよ・・・。それに、どう考えてもこれは未成年を対象としたセックスのお話だよねぇ・・・というのも多い。そこで、今回は、マンガにみる日本のSEX観をテーマに考えてみたいと思います。

 

江戸時代の春画は罪

まず、日本の漫画、エロ漫画というか、そういうものの歴史を考えて見ると、江戸時代の春画を思い浮かべるんですね。ワタシは美大時代に、版画を専攻していたので日本の木版画をリサーチしたことがあるですけど、春画には作者名を載せることは基本的にしませんでした、というよりも、載せることができなかったという方が正しいでしょう。普通の木版画と違って、春画はもろにポルノですから、はじめは良かったものの、次第に取締の対象になっていきました。ですから、版元の裏で売買されたり、大金を払って大店の主人や大名たちがシリーズ物を買い占めていたりしたそうです。見つかると、版元はもちろん、その作者も罰せられるので、こう言ったスリルも相まって江戸時代の春画はたいそうはやったそうです。それに、現代みたいに娯楽だってそんなにないですから、庶民の楽しみの一つでもあったんでしょう。

 

夜這いの風習

地方に行くと、昔よくあったといわれる、「夜這い」。こちらは基本的には「求婚」の意味合いがあったとされています。元々は、平安時代に遡り、男性が妻である女性の家に忍んで行くという『妻訪い婚』状況が次第に市民の間に常習化していったもののようですが、明治になって一夫一婦制が決められ、それによりこの「夜這い」が婚姻関係外の男が女の忍んで行くことが不道徳のような印象になっていったそうです。

また、1876年(明治9年)、新潟県において、夜這いを禁止する条例ができ、1938年(昭和13年)には津山事件が起きて、大阪毎日新聞が「山奥にいまなお残されている非常にルーズな男女関係の因習」と報道、サンデー毎日もまた「娯楽に恵まれない山村特有の『男女関係』」と報じるなど夜這いは否定的に見られるようになっていったようです。

 

尊ばれる処女性

ワタシがまだピチピチだった頃・・・その頃でも結構、男の人は処女性に憧れがあったみたいですね。中3の時に初めて付き合った男の子も、「結婚するまでは・・・ね」なんて悠長なことを言ってましたから、結局はワタシとの好機を逃したんですけど・・・。今はどうなのかわかりませんが、「結婚するまでは貞操を守る」なんていう女子はいるのでしょうか・・・。ワタシの頃でさえも少なくなっていたので、最近ではそういう男目線の風習がなくなっていることを望みますけど。

ワタシの日本人の元彼にもそういうのがいましたね・・・ワタシともう一人の彼女を比べて「アイツにとっては俺が初めてだったから」という理由でその彼女と結婚したと言う。それを聞いたときに「なんじゃそりゃ・・・」と思ったんで、最終的には結婚するつもりはなくなっていたので、良いんですが・・・。あ、そのあと、その彼女とは離婚してます(笑)。

ですから、漫画でも多いんですよねぇ・・・処女で、はじめの時に歓びを覚えてしまうって言うの。あれは・・・ないわ。あれは、理想でしょうけどね・・・痛いだけですから。まあ、一生でその彼だけって言うのも良いんでしょうけど、他を知らないと比べようがないだろうし、失敗していても失敗だと気がつかないこともある。ああ、でもそれはそれで幸せなのかな?

反対に外国人の男性は、初めての女の子を避ける傾向があるような気がする。以前、数人の外国人男性に日本は処女が尊ばれるのよって言う話をしたら、「うへぇ・・・・めんどくせぇ」って言う答えが返ってきた。「だって、楽しめないじゃん、楽しめないSEXなんてつまらない」と言うことでした。そりゃねぇ、初めての時なんてマグロよ、マグロ。それに、特別に思われるのも「重い」らしい。でも、「自分の好きなように教え込めるじゃない?」って言ったら、「なんで、俺が教えなきゃいけないの?」と返ってきたので、うん、やっぱりフェミニズムは徹底しているようですね。

 

家庭ではタブーな性の話

ワタシの育ってきた家庭でもそうなんですが、日本の一般的な家庭では『性』に関しての話題は一切しない、もしくは避ける傾向があります。この背景には歴史的な絡みもあるでしょうし、どうしてもSEXについて「恥ずかしいもの、悪いこと」として捉えるような感じがあります。これは、前にあげた「夜這い」などの自由な恋愛、春画などの「性」を具体的にするものを禁止してきた歴史的な背景もあるのではないかと思います。ですから、みんな、親も含めて「SEXなんてしたことないわ」というような顔をして過ごしていて、TVでもちょっとでもラブシーンがあったりすると気まずくなったりする・・・そんな経験、ないです?

反対に、欧米では「SEXは誰でもするもの、生きている証拠」という意識があるので、オープンであり、家庭でも性教育的なことはしっかりとします。ウチの旦那は日本に住んでいるとき、お母さんにコンドームを送ってもらってましたしね。まあ、うちでも長男がお年頃なので、ワタシよりも旦那の方が「コンドームの付け方」を教えようとしてましたが、実は学校でやっていたみたいで、断られていました(笑)。

 

日本のセクハラ天国

日本はもともと女は男の3歩後を付いてくると言うような、男尊女卑が主流だったお国柄です。女のくせにとか、お茶汲みは女の仕事とか。ですから、昔はセクハラされても何も言えない女性社員とかたくさんいたと思います。21世紀になって、やっと日本でも「セクシャルハラスメント」という言葉が流行り出して、「セクハラオヤジ」なんていう言葉も流行ったり。それでも、おじさんたちの間にはまだまだ、どれがセクハラでどれがそうじゃないのかと言う境界がよくわかっていない人が多いんじゃないかと思うんですね。それに「触られたいから、あんなに胸を開いた服を着ているんだ」とか、勝手に解釈している男性もいるし。まあ、痴漢行為では最近、よく捕まっているようですから、それはそれで女性が強くなって来て嬉しい限りなんですが。ですから、このセクハラに当たるような漫画も多いし、少年マンガ系にもレイプまがいの漫画も多い・・・そこでよく出てくるのが、

『イヤよ、イヤよも好きのうち』。で、必ず続くのが「そんなこと言って、本当はいいくせに」って言うの。

まあ、実際にいるんだろうけどね・・・そうやって、「いや、やめて・・・」って言いながらされちゃうのが好きなM系の女の子とか。でも、女性が全部がそうじゃないからね・・・。日本のセクハラがなくならないのは、この「嫌よ、嫌よも好きのうち」って言うのがあるからなんじゃないかと思うんだよねぇ・・・。男性諸君の大きな勘違い・・・、でもそうすることで男としての狩猟意識が刺激されて興奮するのか??

参照:夜這い(Wikipedia)

 

まとめ

言い出せばきりがないSEXの話。まあ、みんなやってる事だし、健康的で健全な証拠なんですが、どうしても日本では暗く、後ろ暗い感がある。欧米や海外の某国と比べると日本ではカジュアルな肉体関係(セフレ)というのは、ちょっと不潔!って思われているし、自慰行為そのものもなぜか隠されていたりする。歴史的なこととか、文化的なこととかが影響しているんでしょうけど。でもまあ、ことさら「あたし、やってます!」って声高々に言うことでもないけど、隠すものでもないと思っているんですけどね。ですから、日本ではHIVの感染が先進国の中でも唯一増加傾向にあると言うのも、こう言う「隠すべきもの」と言う意識が根底にあるからだと思います。最近では、梅毒の感染も増加しているとか。

みんな、やることやってんだから・・・・そんなに隠すことでもないし、でもきちんと避妊具は使ったほうがいい。これは、妊娠を防ぐだけじゃなくて、性病などの病気の感染も防ぐ。自分だけではなく、相手を思いやった行為ですから。欧米では、真剣な恋愛関係以外で避妊具を使わないとものすごく軽蔑されるし、その続きを断られることもある。

日本にいると、どうしても自分の国の習慣や意識、それから周りが同じベクトルで動いているから、なかなか不思議とは思わないものなんですが、実は、ここ数年、国連が日本のマンガの性描写に対して警告を発しているんですね。確かに、海外からみると、わからなくもないというか・・・行き過ぎなものは確かにあると思います。実写じゃなくて、アニメやマンガなんだからいいだろう、という感覚があるのでしょうが、海外ではそうは受け取らない。ここに非常に大きな温度差があって、「わかんないくせに、グチャグチャいうな!」と思っている方々もいるんじゃないかと思うんですが、海外では児童ポルノや児童売春が社会問題になっていて、オーストラリアでも取り調べが厳しいんです。

オーストラリアでは、児童ポルノをダウンロードしただけで、逮捕されて実刑を科せられることもある。そして、自分の名前が性犯罪者のリストに永久的に乗ることになる。ということは、就職にしろ、何にしろ、もう人生終わってるんですよ。実際に、日本では大丈夫な性描写のあるアニメでも海外では摘発にあう場合も増えているとのこと。日本のオタク諸君、ラッキーだねぇ・・・日本では犯罪にならないんだから。

そういう観点が普通にある生活をしているからか、どうも、こういう暴力的というか、男性の一方的な性描写のあるH系マンガはあまり好きじゃない・・・。本当に、いっぱいあるんだから・・・びっくりするくらい!今までは、日本国内だけですんできているけど、ネットの普及によって、情報や画像などがグローバルに垂れ流しになっているから、「文化の違い」だけで済まされなくなっているのが現状なんじゃないかと思うんですよね・・・・。さて、グローバル化によって、これから日本の性意識はどう変わっていくんでしょうか・・・。